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毛繊維の事

2007-03-18

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繊維って様々な特性を持っています。

中でも天然繊維(綿や麻、毛や絹)は自然のままの繊維を使用していますのでクセがあったりして表情豊かです。

例えば冬の素材として重宝する「毛」。

毛には「羊毛」と「獣毛(カシミヤ、アンゴラなど)」の種類があります。
(「羊毛」と「獣毛」は若干特徴や性質が違ったりします。)

毛繊維の特徴と言えば、やはり保温性に富んだ風合いではないでしょうか。
保温性があり、尚且つ通気性が良い。
これは毛繊維の構造に特徴があるからなんです。

毛繊維は真っ直ぐな繊維ではなく、クネクネと歪んでいます。
これは2種類の性質の違うたん白質が寄り添っている為に、たがいに反発し合っている為なんですけど。
この「クネクネ」があるので繊維を集めて束にして撚った(糸にした)時にまとまらない為繊維同士の間に空気を溜める隙間が出来ます。
それが保温性を高める事につながっているんです。
(保温効果があるのは空気が1番だそうです。)

この「クネクネ」なんですが。
弱点があって「水分」と「熱」そして「冷却」によってコントロール出来るんです
水分と熱を与える事によって毛繊維は膨潤(膨らみ伸びる)します。
その際、形を整えて(伸ばしたり縮めたりして)そのまま冷ますとその形のままセット(固定)されるんです。
この性質を利用して違和感の無い、立体的なシルエットが整形出来るんです。

そして、毛繊維のもう1つの特徴が「フェルト化収縮」。
毛繊維の表面には「スケール」と言ってウロコの様なモノがあります。
木の年輪のように成長の過程で作られるんでしょうけど。
(ちなみにアンゴラにはスケールが無いそうです。)
このスケールは意思を持っていまして、水分を含むとスケールが開いてしまうんです。
(内部に水分を吸収させようとします。)
その際に揉み作用が加わるとスケール同士が絡み合ってほぐれなくなり、
そのまま乾けば「収縮(縮む)」したとなっちゃいます。
洗濯機でガンガンに回すと縮んでしまうのはこの理由です
フェルト化収縮を起こしてしまうと、もう元の状態には戻りません。

こんな感じで実に個性的な特徴を持った繊維です。
(獣毛繊維はまた違った顔を見せてくれます。)

「生きた繊維」と言われるだけあって、なかなか面白い繊維です。
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