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仕上げ馬(アイロン台)

2007-08-31

Tag :

平面で仕上げる場合(ポロシャツやTシャツなど)は、仕上げ台というバキューム(スチームを吸引する)機能が付いたアイロン台で仕上げます。

でも、ジャケットやブラウスなど立体的に仕上げる場合は仕上げ馬という専用の仕上げ台を使用します。

それがこちら。
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右側の一番上が「大馬(胴馬)」と言って、パンツの腰部分やジャケットの背中などを仕上げる時に使っています。

右側の二番目は「袖馬」で、その名の通り袖を仕上げる道具です。
主にシャツやブラウスの袖ですが、レディースサイズの細い袖を仕上げる場合にも使用しています。

右側の一番下の丸いヤツは「まんじゅう」というのですが、ジャケットなどの衿にクセを付ける時に使っています。

中央の3つは「中馬(肩馬)」なんですが、これが1番使いやすいです。
メンズジャケットの袖の仕上げはもちろん、複雑な立体的なシルエットをパーツ毎に仕上げていくのに使い勝手が良いサイズです。
(一番下の小さい馬は細い袖専用の馬ですけど・・・。)

左にある広めの台もパンツプレスの際に使ったりします。

当店で使用している仕上げ馬はこれだけですが、他にも色々なサイズがあったり帽子など専用の仕上げ馬があったりしますよ。

バキュームが使える仕上げ馬もありますが、バキュームを使わない方が仕上がりが自然な感じになると思っていますので使いません。

ご家庭でもアイロン台の他、袖馬か肩馬を1つ持っておくと良いですよ。
(ホームセンターや手芸・裁縫のお店で売っています。)
立体的なモノを平面で仕上げるのは結構無理がありますし難しいですからね。
やっぱり専用の道具があった方が便利です。
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反射と吸収

2007-08-28

Tag :

光の反射と吸収で色合いも違って見えます。

例えば、雨上がりの夜は町並みが濃く澄んで見えたり。
多分、ネオンや月明かりが濡れた道路や壁面に吸収されて濃く見えるんだと思います。
車で走っているとライトの光も吸収されるので見難いですしね。

濡れた路面や壁面に光が吸収されてしまうので、色濃くみえるのでしょうね。

濃色の衣類に水滴を落とすと、やっぱり濃くなります。
同じ様に光が吸収されてしまうからでしょうね。

衣類の反射と言えば、スレ(毛羽立ち)やアタリ(繊維の圧迫)によって光が反射し白っぽく見えるという現象があります。
染料が落ちていなければ、光の反射を抑える事で白っぽく見えるのを防ぐ事が出来ます。
(染料が脱落していれば補色しないといけないですけど。)

ただ・・・やはり元の色合いとの違和感は出ちゃいますが。
元の色合いに戻す事は無理です。
衣類の色はデリケートで修正は困難です。

光には吸収されやすい色もあるようで・・・。
青色は吸収されやすく、黄色は吸収されにくいようです。

そういえば、洗い上がり後のYシャツと仕上がり後のYシャツの白さが違って見えたりします。
洗い上がり後は濡れているので光の全ての色を吸収しますが、仕上がり後のYシャツはアイロン仕上げで糊を効かせているので吸収力が弱く黄色味が反射するのでは・・・って思ってみたり。

考えてみると面白いです。

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光の影響

2007-08-25

Tag :

以前、起毛素材の服を買った時の事ですが。

お店で見て包装してもらうまでは確か「茶色」だったんですけど・・・
帰って来て取り出してみると、なんと「黒」。
(゚∇゚ ;)エッ!?

「どこかで間違ったのかな?いやぁ~目の前で包装してくれてたし・・・。」
何が何だか分らずに、ただ呆然と。

どのくらいその場に立ち尽くしたでしょうか・・・。

ふと頭にお店の雰囲気が浮かんで。
「そういえばちょっとアンティークな雰囲気の照明やったなぁ」と。

お店全体の照明が茶色っぽかったので、同じ様な明かりの下で見てみると・・・。
ちゃんと「茶色」に戻っていました。

起毛素材という事で、光の影響をより受けやすかったんでしょうか。

色は光を吸収したり反射したりする事で表情を変えると言われます。
光沢のある素材なので、反射する事でより茶色を引き立たせたのかも知れません。

そういえば、最近はそんな雰囲気のお店をあまり見かけなくなったような。
照明光の下と自然光の下で見る色合いのギャップを考えると分るような気がします。
お店での色と実際の色が違ってたら嫌ですもんね。

そのせいか何となくですけど白シャツがなんとなく黄色っぽく見えるような時もあります。
青味が足らなくなったせいかな。

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手洗いは手間隙が必要

2007-08-21

Tag :

デリケート衣類もご家庭でお洗濯される方が増えています。

デリケート衣類のお洗濯となると、やっぱり手洗いになりますね。

ブラウスやジャケットの衿や袖口・腋などキレイになっていますか?
普通に手洗いするだけでは汚れも完全に落ちきらないと思います。
黄ばんだり黒ずんだりしていませんか?

手洗い方法はと言うと・・・
「優しく押し洗い」
「汚れの酷い部分は部分処理用の洗剤(漂白剤)を塗布してから押し洗い」
でしょうか。

ガンコな汚れであれば、なかなか除去する事は難しいのでは・・・と思います。

一番厄介なのは油(皮脂)汚れです。
コイツが簡単に除去出来れば良いんですけど・・・そうはいきません。

上記の「部分処理用洗剤を塗布」した後、物理的作用(揉んだり、ブラシで掻き出したり)を与えないとなかなか取り除く事は出来ませんからね。
表面のガンコな油分を取り除いておけば、後の処理も楽にになりますし。
やっぱりひと手間かける事が必要となってきます。

ブラシで軽く掻き出したり、両手で優しく揉み出したり。
方法は様々ですが、素材・染色の状況を見ながら処理する事が大切です。

クリーニング店ならドライクリーニングがありますので、簡単に油汚れも除去出来ます。
だから、その後の水洗い(Wクリーニング)も優しい水洗いで効果的に汚れを除去出来るんですよ。

手洗いだけで全ての汚れを取り除く事は大変です。
ですから、それなりの手間や技が必要となってくるんですね。

当店ならデリケート衣類も安全に適切にケアさせていただきます。
お気軽にご相談くださいね。

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40℃

2007-08-16

本当に暑いです。
いつも回らない思考回路も余計に動かなくなって・・・。

今日岐阜・埼玉で40℃以上を観測したとか。
ちょっと異常ですよね。

近年の大災害や異常気象などを目の当たりにしていると、やっぱり環境破壊という事につながってくるんでしょうか。

もっと真剣に考えないといけない時代だと自覚します。

個人で何が出来るのか。
クリーニング業を営む者として、業務の中でどんな事が出来るのか。

TVの中の特異な事例ではなく、実際に身の回りに起こっている問題だと認識して取り組んでいかないと。

僕達はどんな事が出来るのでしょうか。
考えていきたいと思います。

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着心地とシルエット

2007-08-14

Tag :

仕上げをしているとメンズパンツの膝裏やジャケットの袖裏の裏地の処理が雑なような感じがする衣類を見かけます。

それが海外の有名高級ブランドでよく見受けられます。

でも改めてよく観察してみると、屈伸による負荷を前もって考えてゆとりを持たせているように感じます。
海外(特にヨーロッパ)では着心地や着用時のシルエットが重要視されると聞きますし。

細い糸を甘く撚っった柔らかな糸を使用した生地であれば、日常の動きの中で裏地に負荷が掛ると縫い代(シーム)部分に影響が出ると思うので、それを考慮した処理なのかな~って思ったり。
それ以前に動きやすくする為の処理というのはあるでしょうけど。

計算された物作りっていう感じがします。
(それなりの値段が掛っているからっていう事もありますけど。)

でも、縫製の後処理に関しては結構雑というかあまり気にしないような気がします。
ドレスシャツなんかで縫い糸が二重になっていたり、だぶついていたり曲がっていたり・・・。

「着心地が良ければそれで良いやん」っていう感じで・・・国民性でしょうか。
日本であればきっと品質基準をクリアしないでしょうけど。
(そのせいか最近はあまり見かけなくなりました・・・。)

実際の着用感やシルエットを大切にしているんだなって改めて思います。
本当は実際に自分が袖を通せば一番良く分るんでしょうけどね・・・まだまだ無理です。
でも、ドレスシャツならなんとか・・・。

幸せな事に、到底手の届かないような製品を手に取りマジマジと見る事が出来る仕事をしています。

こんな事を考えながら観察するのも結構楽しいものです。

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ドライ機の掃除

2007-08-12

Tag :

先月下旬にドライ機のベースタンクを掃除しました。
(ベースタンクとはドライ溶剤を貯蔵しておく場所の事です。)

ドライクリーニングは有機溶剤(当店は石油系溶剤)を繰り返し使います。
ドライクリーニングについてはこちら

こまめにフィルターや活性炭を交換していても、どうしても隙間や角のスペースに汚れが溜まってきます。
個人で全てをキレイに取り除く事は困難ですので、専門の業者さんに依頼する事になります。

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ベースタンククリーニング専用機材

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専用機材によってタンク内の溶剤を汲み上げています。

Vfts0010.jpg
タンク内の溶剤を抜き取った後、汚れをバキュームで吸い取ります。
(バキューム出来ない場所へは溶剤を高圧噴射させてシャワー洗浄します。)

Vfts0012.jpg
隅々までピカピカになりました。
(個人ではここまで出来ないです。)

日米鉱油さん、お疲れ様でした。
石油系ドライ機ベースタンク洗浄システム(T-CAP)についてはこちら

これからもフィルターや活性炭をこまめに交換していかないと・・・。
溶剤管理は大変です。

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拍手のお礼

2007-08-08

「拍手」に一押ししてくださる方。

稚拙な文章で恐縮なんですけど・・・。

すごく嬉しくて、そして励みにもなります。

本当に有り難うございます。

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イメージ

2007-08-07

Tag :

イメージする事って大切だと思います。

シミのイメージや洗浄中の生地のイメージ、アイロン仕上げ時の生地のイメージ・・・。

事細かく細部まで実際に見た事はないですし、簡単に見られるようなモノでは無いですし・・・。
だから、頭の中で想像しながらイメージしながら作業をします。

より適切なイメージが出来る事で、失敗の無い仕事が出来ると思います。

シミ抜きで言えば、薬剤の濃度や塗布量、与える温度や時間、ヘラやブラシの使い方など・・・。
知識や情報、それに処理数をこなしていく事で、きっともっとより良いイメージが持ててミスの無い処理が可能になります。

洗いの中では浴中での衣類の動きによって生地がどのように変化するかとか。
温度は?時間は?浴比(洗浄液と投入衣類の比率)の関係は?とか・・・。

また、アイロン仕上げでは熱を与えると生地(繊維)がどのように変化するのかとかスチームでどう変化するかとか、時間はどのくらい必要なのかとか・・・。

大体のイメージが出来れば、微妙なコントロール(時間や温度、物理的作用(機械力や圧力など))も可能となるのでより良い仕事が出来ると考えます。

そのイメージを的確に持てるようになるよう、これからも知識や情報を吸収していこうと思います。
(・・・なかなか僕の脳は受付けてくれませんが・・・。)

基礎となる理論を踏まえた上で、自分なりの感性や知識を生かした仕事が出来れば。
まだまだ未熟者ですが、頑張っていきたいと思います。

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手洗い

2007-08-03

Tag :

水洗いについてですが・・・。

デリケートな衣類(水の影響を受けて収縮や型崩れ・色落ちなどしやすい衣類)はご家庭のお洗濯と同様に手洗いをします。

別に「プロのクリーニングならデリケート衣類も洗濯機でガンガン洗わないとダメ」っていう訳では無いんですよ。

ただ、デリケートな衣類の判断「手洗いか洗濯機使用(弱洗い)か」はクリーニング店個々の判断によると思います。
洗濯機の性能によって「洗える衣類の範囲」が変わって来ますし。

当店の水洗機は結構古くてデリケート衣類の洗浄に使用するにはちょっと不向きかなって思います。
(脱水時間が最終脱水しかコントロール出来なかったり、排水のみっていう事が出来なかったり・・・。)

ですから、当店では随分と甘めの判断(デリケート衣類はほとんど手洗い)になります。

でも、可能な限り安全に処理して尚且つ汚れやシミが落とせれば良いわけですから、何も無理にリスクを負うような危険な方法を取る必要もないと思うんです。

手洗いでも別に漬けっ放しにしておくのではなくて汚れを落とす方法は色々とありますしね。
全部の汚れやシミが洗濯機の物理的作用(揉んだり叩いたりする事)がないと落とせないっていう事でもありませんし。
(必要な場合も当然ありますが。)

お客様からお預かりした大切な衣類を、いかにシワや型崩れ・収縮を抑えて洗い上げるかっていう事が基本だと思っています。
(当然汚れ・シミを落としてです。)
いくらアイロンプレスに自信があったとしても、この事は基本だと考えます。

汚れやシミ、また繊維・染色の状況を考えイメージして処理していく事でリスクを最小限に抑えるプロのクリーニングが出来ると思います。
(僕自身も勉強不足ですが何とか頑張っています。)

ですので、「手洗い=汚れ・シミが落ちない」という事では決してありませんよ。
誤解の無いように、よろしくお願いします。

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PLの花火

2007-08-01

Tag :

大阪は今日、PLの花火大会。
近くの川に掛る橋の上から見物してました。

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携帯では限界です。


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時間の経った油汚れ

2007-08-01

Tag :

油汚れを家庭洗濯で除去する事は結構難しいのではないでしょうか。

特にオシャレ着洗いとなるとより一層難しいのでは・・・。

以前は油汚れに強いオシャレ着用洗剤も出ていましたが、それほど効果的ではなかったようですね。
(メーカーのホームページを見ましたが・・・現在は油汚れに強いとは謳っていない様ですし。)

やっぱり油汚れを水洗いで落とすには油汚れに対する溶解力のある洗剤を使って、尚且つ温度をかけて物理的作用(揉んだり叩いたりする事)を与えたりする事が必要となってくると思います。

オシャレ着洗いのような優しい洗い方では、なかなか難しいですね。

その点、僕達クリーニング店ではドライクリーニングがありますよ。
油汚れに対して非常に優れた溶解力があり、衣類に対しても優しい洗浄方法です。
デリケートなオシャレ着にも安心していただけるクリーニングです。

そのドライクリーニングとウエットクリーニング(プロの水洗い)を組み合わせる事でデリケートな衣類も安全にキレイに洗い上げる事が出来るんです。


ただ・・・ドライクリーニングでも落とせない油汚れがあります。


それは、酸化してしまった油。
時間が経ってしまったり、熱っされた油など・・・。

油は比重が軽いので、シミ表面に浮いてしまい固着してしまいます。
他の汚れの成分を抱いたまま固着するので、シミが除去しにくくなるんです。

でも、大丈夫。

酸化してしまった油汚れも当店にお任せください。
落とせなかった油分を除去する事で、古いシミを取り除く事が出来ますよ。
お困りの方は一度お試しになってください。


シミや汚れは時間が経つに連れ除去し難くなります。
取扱いが不安な時や自信がない時は、迷わずプロにお任せくださいね。
早めの対処が一番です。

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よーこそ

ようこそお越し下さいました。
今回の記事だけではなく、他の記事も見てもらえると嬉しいです。
一生懸命書いていますので・・・。


オススメ記事

【 はじめまして 】

【 ドライクリーニングって 】

【 水洗いのリスクについて 】

他にも、まだまだお伝えしたい事があります。
ぜひ色々とご覧になって下さい!

クリーニングショップ タナカヤ

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大阪のクリーニング師です。
自分自身の勉強にもなればと記事を書いていきますので、よろしくお願いします。

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