人を介してのクリーニング依頼

2008/01/31 Thu
人を介しての「クリーニング依頼」は、より慎重さを要しますし大変です。
特に、ご商売でのトラブル(商品や飲食物の付着)によってご依頼されるケースは特に・・・。

というのも、ご本人様が信用されて当店にクリーニングを依頼されている訳ではないと思いますし。
また、リスク等のご説明も不十分になりがちです。
ですので、より一層の注意が必要になるのではと考えます。
(といっても、別に普段と違った作業をする訳ではありませんが・・・。)

先日、「お店の商品がお客様のコートにかかってシミになってしまった」と持ち込まれました。

状況などをお聞きしてご依頼品を拝見すると、中わた入りのコートでシミ自体は問題なく除去できそうです。

ただ・・・かなり高額な商品という事だそうで・・・。
しかも、お客様は「クリーニングに出すと中わたがペッチャンコになるから出していない」というお考えをお持ちのようです。

調べてみますと、ヨーロッパのブランドのようでして。
しかも、輸入代理店もまだないようですのでバイヤーさんが現地買い付けされているのかも知れません。
トラブルになると、大分とやっかいな事になりそうです。
販売店さんとでは分かり合えない部分も多々ありそうですしね・・・。

取扱い絵表示(ISO)では「ドライクリーニング(弱洗い)はOK」で後は水洗いも機械乾燥も×。

ガンコなシミであれば、お客様へのリスク承諾はもちろん販売店の方にも取扱い方法の確認などをしますが・・・でないと恐いですし。
今回はドライクリーニング処理で除去出来そうなので、絵表示通りの処理をしました。
(それでも何かあればややこしい問題になるかも知れませんので・・・腹を決めて。)

シミは問題なく除去出来ましたが、問題は乾燥です。
当店は静止乾燥機がありませんので、風通しの良い場所での吊り干しです。
裏返しては中わた部分を揉み解し・叩き、表に返しては同じ事を繰り返し・・・。

乾燥し終わる頃には、持ち込まれた時よりもフワフワになっていました。
きっと中わたに付着していた汚れも取れていたので解れやすくなったのでしょうけど。

数日後、お店の方に仕上がったご依頼品を確認してもらいお渡ししました。
その方も「フワフワになっていますね」と実感してもらえましたし。
お客様にもご満足していただければと思っています。

でも・・・やっぱり「人を介してのクリーニング依頼」は大変です。
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スーツ水洗いの方法も色々

2008/01/28 Mon
ウールスーツの水洗いですが、クリーニング方法は様々あります。

というのも、先日「ウールスーツの水洗いを積極的にされているクリーニング会社」に工場見学をさせて頂いたものですから・・・。

システム化された処理工程を見るのは初めてだったので、良い経験をさせて頂きました。
どうも有り難うございます。

当店は1点1点手洗いですが、数をこなさなければいけない大きな店舗となると洗濯機を使用しての機械による洗いになります。

ウールスーツですので、当然水洗いに対するリスクがあります。
洗濯機を使用しての洗いは更にリスクが高まります。
(一般家庭では絶対に出来ませんよ。)

そのリスクを補う為に専用の洗濯機も必要ですし、各種加工剤(防縮や移染防止、トリートメントなど)も様々必要となって来るようです。

浴中(洗浄液の中)での揉み・摩擦作用を防ぐ為に、衣類を動かさないようにする工夫もしなくてはいけませんし。
動かさないようにする分、洗浄率も悪くなるので洗浄時間も長くなる。
となると、少なからずダメージも受けるので各種加工剤で補う。
(あくまでも、僕の想像ですけど・・・。)

リスクを小さくクオリティーを高くするにはコストもすごくかかるようです。

ただ・・・仕上げ工程はちょっと辛いですね。
かなり衣類にストレスを与える仕上げになってしまいます。
(見ていると可哀想になるくらい・・・。

当店のような個人店の洗浄方法とは全く違った方法でした。

数多くのスーツを水洗いをクリーニングする店舗であれば受け入れられる方法なのでしょうが・・・。
やっぱり僕は地味ですけど、手間と時間をかけた「手洗い」が良いです。
それに、当店のような個人店にはより一層その「手間・安全」が求めらている気がしますので。

これからも、過保護なまでに大切に手洗いでウールスーツを水洗いさせて頂きます。

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苦言

2008/01/23 Wed
先週・今週の「相棒」は新年早々見応えありました。
悪徳刑事に語気を荒げる薫を制する右京さんの憤りを表すような左手が良かったなぁ。
今年のGW公開の劇場版に期待が高まります。
(僕としては鑑識課の米沢さんがもうちょっと活躍してもらえればと思うのですが・・・。)

と、ドラマの話は置いといて・・・。


洗いを覚え始めの頃、お客様から苦言をいただいた事があります。

他に方法は無かったのですか?

トラブルの多い素材で、リスクを説明させて頂いて了承して頂いたのですが・・・。
そのリスクが出てしまって事故を起こしてしまいました。

お客様には事前で説明させて頂いていたので納得して頂いたのですが。
その時に言われた言葉が前述の言葉です。

その時はその方法が最善だと思っていましたが・・・。
経験を重ねる毎に違う見方が出来るようになり・・・。
「事故を避ける方法はあったなぁ」って思うようになりました。

その時に行った洗浄方法は取り扱い絵表示に照らし合わせると適切で問題はありません。
ただ、避ける方法は様々あったはずです。

「取扱い絵表示通りに洗って事故が起きたから品質に問題がある。」と言ってしまえば容易いです。
ただ、その論理はアパレル側(作り手側)に通用しても着用する側(消費者)に通用するのか。
プロのクリーニング師である僕達は取扱い絵表示を参考にしながら、より安全で最適な方法を選択する必要があるのではないかと。

アパレル側にはもちろん、お客様にも納得して頂けるクリーニングを提供しなくてはと思います。
と同時に、「なぜこの洗浄方法をしたのか」ということをキチンと説明出来るように。

自分の奢り高ぶりで事故を起こせば、迷惑を被るのはお客様ですから。

あの言葉を受けて以来、作り手側と消費者側双方に納得して尚且つ最善の洗浄方法は何かと言う事を自分自身に問い掛けながら仕事をするようになりました。

より安全で最適なクリーニングが出来る様、知識を高め経験を積んで頑張ろー。
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ボタンを割らないで

2008/01/22 Tue
ホームページをご覧になられたお客様から、問い合わせのお電話がありました。

シャツのボタンを割らずにクリーニング出来ますか?

色々なクリーニング屋さんに出されたようですが、見事にボタンが割られてくるそうです。
”良いシャツなのでボタンを割らないように”と伝えていても、仕上がってくると割れている・・・。
お話をお伺いしていると、本当にお困りのご様子で・・・。
(伝えているのに要望通りにならない・・・分かります。)

当店ではボタンも出来る限り守る方法でクリーニングさせてもらいますので、
その旨をお伝えしてご来店して頂きました。

ヨーロッパ人気ブランドのドレスシャツです。

拝見すると確かにデリケートなボタンです。
でも、守ろうと思えばいくつかの洗浄方法が思い浮かびます。
手間は掛りますが、安全に洗う事だって可能です。

また、プレスでも当然機械プレスは使いませんので割る心配もありません。
(ボタンの上からアイロンで押さえる事もしませんし。)

ただ、料金面がやはり手間がかかる分高くなってしまいますが・・・。

それらの事をご説明させて頂いて了承していただきました。

他のご要望(「ノリなしで衿・カフスのみノリ付け」と「完全立体手仕上げ」)もお聞きしてお預かりしました。

結果は、ボタンも割る事無く仕上げる事が出来ました。
(そうなるように洗い仕上げた訳ですから、当たり前なんですけど・・・。)

お渡しして数日後・・・「またお願いします」とご依頼して頂けました。
嬉しい瞬間です。
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小ネタ

2008/01/16 Wed
アクリル−

何だか、カワイイ。

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ダウンジャケットクリーニング

2008/01/13 Sun
大阪は今日からまたまた冷え込んで来るそうです。
年明けから寒かったり・過ごしやすかったりで何だか変な気候ですけど・・・。

過ごしやすかった分、先週はダウンジャケットなどの防寒衣類を持ち込まれる方も結構いらっしゃいました。
これから活躍するので、この際に一度汚れを落としておこうというという事かも知れません。
ホント、ダウンジャケットを着ていると暑いような気候でしたからね。

で、そのダウンジャケットなのですが・・・。

やはり結構・・・というか、かなり汚れています。
特に衿・袖口の皮脂汚れや裾の内側の衣類との摩擦による黒ずみなど。

シーズン終わりの衣替えの時期にクリーニングされる方も多いと思いますが、
汚れが目立つようでしたら、この時期に一度クリーニングされてみてはどうでしょう?
汚れも落としやすいですよ。
(ご家庭でのお洗濯では取れない汚れですしね。)

ダウンジャケットクリーニング
before

ダウンジャケットクリーニング
after

別のダウンジャケットでも・・・
ダウンジャケットクリーニング
before

ダウンジャケットクリーニング
after

袖口のアップ。
ダウンジャケットクリーニング
before

ダウンジャケットクリーニング
after

出来れば、汚れが目立つ前にクリーニングしてもらえるとありがたいのですけど。
ガンコな汚れを落とすには、それなりに生地にも負担を与えてしまう事にもなりますから。
(もちろん、衣類へのダメージを考えながら出来る限り優しい洗浄方法で洗っていますよ。

でも、寒かったらなかなか手放せませんしね・・・。
なるべく・・・お早めに・・・お願いします。


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毛玉とブラッシング

2008/01/12 Sat
今日は残り戎ということで、近くの堺・菅原神社に参拝してきました。
でも、生憎のお天気で人影もまばら。
寒さはマシだったんですけどね・・・(いつもは防寒対策バッチリで行っていたんですけど)。

さてさて、毛玉のお話ですが。

ワキや腹部辺りに毛玉がスゴク出来ているセーターを見かける事があります。
(多分、ご家庭でドライコースや弱洗いなど洗濯機で洗われたんだろうなって思いますが。)

ドライマーク衣類専用洗剤など防縮効果のある洗剤を使用しているせいか、風合いは悪いですけどさほど縮んでいるようには見受けられません。
その為、そのまま着用されているんでしょうけど。

で、結果的にすごく毛玉が発生するようになっているのが現状のようです。

きっと、無理な機械力をかけて洗っているのでウール糸が痛み毛繊維が毛羽立ったり・毛羽立ちやすくなってしまっているのだと思います。

その状態で着用すると、日常の動きの中の摩擦によって毛玉が発生してしまうという事になります。

毛玉って、他の繊維が着用している衣類に付着して出来るモノではありませんよ。
着用している衣類の繊維が絡まり合って毛玉になるんです。
ですから、「毛玉を取る」と言う事は生地が痩せるという事になりますよ。

何故ウールで起こりやすいのかというと、毛繊維は天然の縮れを持っています。
その縮れがある為に、毛羽立ちを起こしてウール糸から繊維が脱落しようとしても絡まり合って脱落出来ません。
そんな毛繊維が着用中の摩擦によって揉まれて寄り集まって毛玉になっていきます。

なので、毛玉の発生を防ぐ為には「毛羽立ちを抑える事」と「絡まり合った繊維を解きほぐす事
」をしないといけません。

毛玉の発生を防ぐポイントは、「ていねいな洗濯」と「水洗い後にアイロン掛けをして生地を整える事」がポイントになるでしょうか。
(着用中の摩擦は避ける事は出来ませんしね。)

後、絡まり合った繊維を解きほぐす為には、やはり日頃のブラッシングが大切になってくると思います。
一日着用した衣類はハンガーに掛けたらブラッシングをしておく。
それだけでも毛玉の発生率は違ってくると思いますよ。
ニットでも同じ事だと思います。

衣類用のブラシを1つ持っておくと使い勝手も良いですよ。
値段はピンからキリまでありますけど、別にキリの方でも十分に効果はありますので。
(でも・・・ピンの方を使ってみたいという思いはあるのですが・・・。)

毛玉の発生は生地の特性にもよりますが、その発生を抑える事は日頃のお手入れにも関わってくると思いますよ。

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毛セーターの縮み直し

2008/01/10 Thu
ウールセーターをお預かりしたのですが・・・かなり風合いが悪いんです。
外見もかなり痛んでいますし収縮もしているようです。

お聞きすると「家で間違って洗濯して縮んだけど、そのまま着ている」そうで・・・。

で、「風合いは改善出来ませんが、生地を伸ばす事ならある程度修正出来ると思います」とお伝えして、修正する事にしました。

ウールセーター縮み修正前
before

ウールセーター縮み修正後
after
(光の加減でちょっと色合いが違っていますけど・・・。)

5〜6cm程度戻りました。
ついでに食べこぼしのシミも毛玉も取っておきました。

毛繊維は水の影響を受けて揉まれたりすると繊維同士が絡まり合って収縮(フェルト化という毛繊維特有の現象)を起こしてしまいます。

完全にフェルト化してしまうと(生地がスゴク硬くなってしまいます)戻す事は困難ですけど、今回の場合はそこまでの状態では無かったので修正も出来たのだと思います。
(ただ、元の風合いには戻りませんので・・・。)

ドライマーク衣類専用の洗剤もあって、毛セーターなどもご家庭でお洗濯される方も多いと思います。
毛素材は基本的に水洗いは可能ですが、洗濯方法や後処理(仕上げ)などが困難な場合も多くあります。
(水の影響を受けやすい繊維ですから。)

僕達プロのクリーニング師であれば、適した方法で洗い・仕上げを行う事が出来ます。

自信がなかったり、大切なお洋服の場合はぜひクリーニング店をご利用ください。
安全に水洗いをさせて頂きます。


もし、お洗濯で失敗してしまっても諦めずに一度当店へご相談下さい。


後、乱暴なお洗濯をすると毛玉も出来やすくなりますしね。
毛玉のお話は長くなったのでまた次回に。

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衣類のたたみ方(セーター(厚手)編)

2008/01/07 Mon
またまた、たたみ方の続きです。

前回は薄手のニットのたたみ方だったので、今回は厚手のニットです。
ローゲージニットなど、ざっくりと編まれたニットのゆったりとたたむ方法です。

atude_01.jpg
こんな感じのセーターを・・・
                  

atude_02.jpg
袖付けを目いっぱい折り込んで、中心をメドに切り替えします。
                  

atude_03.jpg
クルーネックなら、余った袖口を空いたスペースにたたみます。(このセーターはちょっと袖丈が長いんです。)
                  

atude_05.jpg
身頃をたたんで出来上がり。


このセーターはタートルネックなので・・・
atude_06.jpg
袖をクロスさせて、空いたスペースにタートル部分を収めると平面に近くなると思います。

スペースなんか気にしなければ、大きくたたむ方が余計なシワは入りませんけどね。
atude_07.jpg
こんな感じで・・・。

僕はとにかく平面にしたいので・・・こんなたたみ方をしています。
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感覚

2008/01/06 Sun
お正月のTV番組で「世界一の砲丸を作る会社」を紹介されていました。

砲丸は重心が命だそうで、少しでもずれると飛距離に影響が出るそうです。

その会社の社長さんは鋳物を削る時の「手の感触」や「音」、「光沢」などの五感を頼りに手作業で砲丸を削って重心をずらす事無く中心にしていくのだそうです。
「鋳物を削っている所を見なくても、感覚で分かる」と言われていました。

で、「手の感覚で分かる」って言う所に惹かれまして。

アイロンで仕上げていると、微妙に生地の感覚が分かるような気がします。
「力加減やスチームの加減でどんな変化がするか」とか。
素材(繊維)の意思が伝わってくるように思えたりもします。

しみ抜きなどでも同じ事なんでしょう。
温度や時間・薬剤によって繊維や染色の影響を見ながらシミを動かす。
それも微妙な感覚・センスなんだと思います。

コンピューター制御された機械であれば緻密な作業も正確に出来て、高品質の商品は作られるのでしょうけど・・・。
でも、「魅力的な物作り」には、数多くの経験や研ぎ澄まされた感覚など、その人が持つ「センス」が必要になってくるんだなぁって改めて思ったりします。

データ−などで算出されたマニュアル通りの作業では決して真似の出来ない事ですしね。

基本があって、そこにプラスとして微妙なセンス感が加わって初めて魅力的で個性的な物作りが出来るのでは・・・そんな風に思います。

その為には、クリーニングの勉強の他にも覚えないといけない事がたくさんありそうです。
色んな方向にアンテナを向けておかないと・・・。
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休みぼけ

2008/01/03 Thu
明けましておめでとうございます。

今年も頑張ってブログを続けていこうと思っていますので、よろしくお願いします。

初詣は近所の神社に行くのですが、年々参拝客が増えているような気がします。
どこにいっても人がいっぱいですからね・・・と思っているのは僕だけかも知れませんが。
近場が楽ですし。

さてさて、当店は明日から仕事始めです。

しかし・・・休みが終わる日の夕方って何でこうも切ないのか。
1週間前に戻れたらなぁ〜なんて。
いくつ年を取ろうが、そんな風に思ってしまうのですが。

そんな事を思いながらも、明日からまた頑張ろう。

布忍神社大絵馬

ブログのタイトルを少し変えました。
何だか分かりにくかったものですから・・・。
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