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アイロンがけ

2008-04-28

Tag :

アイロンがけの方法は基本的に「スチームを出す」と「スチームを出さず熱源のみ(家庭用アイロンでいう「ドライ」)」の2通りになります。アイロン

「スチーム」は文字通りスチーム(蒸気)を繊維に与えて膨潤させシワを伸ばし生地を復元させる。
「ドライ」は熱のみで繊維を変化させ伸ばす。
(ナイロンなどの化学繊維に有効です。)
後は繊維に水分を与えておいて膨潤させておいた後、「ドライ」で水分を除去しつつ生地を整えていく方法。
(綿や麻素材などスチームでは伸び難い生地に有効です。)

テレビショッピングでよく「しわくちゃ」のブラウスやジャケットにスチームを与えると簡単にシワが伸びるっていうのがありますが・・・。
あれは多分予め衣類にスチームを与えてすぐに手でクチャクチャっとしたのでは・・・。
(着用時に付いたシワがあんな簡単には取れませんから・・・もっともアイロンの性能が良く粒子の細かいスチームが出るので繊維の奥まで届いているのかも知れませんが。)

スチームが安全で良いと思われるかも知れませんが、スチームは繊維の奥にまで行き届きます。
なので、意図しない所まで生地を変化させてしまったりする事もありますよ。

スチームの影響を受けやすい柔かな生地では縫い代など生地が重なっている部分と重なっていない部分がある所には気を付けないと凸凹が出てしまいます。
(品質の良いドレスシャツも要注意です。部分的に霧吹き+ドライで処理しましょう。)

毛織物などは特にスチームの影響を受けやすいので、その量や抑え加減に気を付けないと生地自体を変形させてしまう事もありますよ。

それと多量のスチームを与えるとその与えた熱をすぐに逃がさないと余計な型崩れを起こしたり、余計なシワを発生させたりしますので適度な量に抑える必要があります。

要所要所、素材毎に「スチーム」と「ドライ」を使い分ける事が大切です。
素材、風合いがどのように変化するかをイメージしながらアイロンがけすると上手くいきますよ。
(アイロン温度は素材に適した温度で。)
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ドレスシャツのお手入れ

2008-04-26

Tag :

ドレスシャツやスーツなど、メンズファッションのクリーニングに対する風当たりって未だにキツイように感じます。

衣替えの季節ですので、「衣類のお手入れ方法」などが紹介されていると思いますが・・・。
ドレスシャツなどは「クリーニングに出さずに自分で洗おう」という主旨も多いのではないかと。
高級ドレスシャツは特にその傾向がみられます。

理由は・・・「痛むから」とか「型崩れをおこすから」「ボタンが破損する」など。
これらの理由は「起こるべくして起こる」処理をするからなんですけどね・・・避ける事は当たり前ですが出来ますよ。
ただ、手間隙がかかる分料金面も高くなりますが。

消費者だけではなく、作り手・売り手側にまでも「クリーニングに出さないように」と言われます。
ここまで言われる業種も結構珍しいような。

まぁ、今までよっぽどひどい事をしていたんだろうなっていうのは想像出来ますけど・・・。

そういう仕事をする業者ばかりではないという事を分かってもらわないと。
信頼を回復する為にアピールしていかないと。
っていう事でブログやホームページなんかを作って地味~に発信しているんですけどね。

いい加減な仕事をして信頼を損ねると、個人の信用が失われるだけではなく業界全体の信用も下がると考えてしまいます。
(悪い事はすぐに広まりますからね、特に今はネットがありますし。)

ドレスシャツであれば品質にこだわらなければご自分でのお手入れも十分出来ますが、その理由が「クリーニングに出すとシャツがダメになるから」と言われないようにしたいものです。
(経済的とか趣味でと言ってもらえるようになれば。)

服屋さんではビスポーク(対話する)と言う言葉が使われます。
クリーニング店でも対話が重要ではないでしょうか。
ご希望の仕上げ方や洗い方、またはクリーニングに対する不安や疑問点などを構わず店側にぶつけてみてください。
(例えば「ランドリークリーニングはしないように」とか「色合いを大切に洗って欲しい」とか。)
そこでの対応に納得出来なければ利用しなければ良いですし、納得出来ればお預けされてみてはどうでしょう。

ご自身でお手入れされたお気に入りの高級ドレスシャツの仕上がりに満足していますか?
ご満足していなければ一度クリーニングをお試しになってくださいね。
(洗い上がり・仕上がりが違いますよ。)

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ご迷惑をおかけしております

2008-04-21

土曜日の事ですが。

「クリーニングに出したけどシミが落ちなかった」とお客様がジャケットを持ち込まれました。

お聞きすると「口紅がついたのでクリーニングにしみ抜きを依頼したけど落ちなかった」との事で。

・・・口紅であればクリーニング店であれば割りと簡単に除去出来るのに・・・逆に取れていないとなると落ちにくくなっているかも・・・。
と思いながら、とりあえずその場でしみ抜き処理をしてみる事に。

と・・・あっさりと落ちました。
(一体、前のクリーニング屋さんは何をされたのでしょうか・・・。)

遠方からお越しのお客様(お近くに用事があったそうです)でしたが、すぐに落ちたのでビックリされていました。


それよりも何よりも僕の心配事はお客様のお車の事でして・・・。

当店の店舗前道路はかなり道幅が狭く、初めての方にはすごくプレッシャーをあたえる環境になっています。
(知り合いの同業の方は泣いていました・・・。)

今回のお客様は遠方からお越しで、しかも高級車で来られていまして・・・かなり苦労をされていました。
僕が心配していると「そんな事よりシミは取れそうか?」と言われて「もう取れましたよ」とお伝えすると「え?もう取れた?」って驚いておられました。

なんとか無事に脱出できてホッと一安心。
(ご苦労をお掛けしまして、誠に申し訳ございません。)

出来れば事前にお電話をいただければと思います。
(近隣の住人の方にはご迷惑をおかけして申し訳ございません。)

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空耳

2008-04-19

Tag :

「そばにいるね」 青山テルマ feat.SoulJa

♪~終いまでも思いつづけて~いるよ~♪
(♪~私今でも思い続けているよ~♪)

♪~名前さ~けびい~つでも~♪
(♪~I'm by your side baby いつでも~♪)

って、今の今までずーっと覚えていました。

久し振りの空耳アワー。

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一句

2008-04-17

「調子良く

  洗ったは良いが

     干す場所が・・・」


当店は水洗いは全て自然乾燥しています。
(アウター類(中わた入り)は自然乾燥後にタンブラー乾燥(ドラム回転による機械乾燥)でふっくらさせています)

この時期は仕上げを待つ衣類もたまっていくので、場所を取られてしまって・・・。
洗うのに夢中で気付けば・・・この状態になっている事も。

でもペース配分は上手くなってきました。
残すものは残すの意識を持って。
(全部処理しきれませんので。)
仕上げもしなくちゃいけないし。
焦って事故を起こすなんてもっての他ですしね。

ダウンジャケットなど、この冬お世話になったアウター類のケアはお忘れなく。
(キレイにしますよ~。
今年の汚れは今年の内に。


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ひどいなぁ

2008-04-13

先日、お電話でのお問い合わせがあったのですが。

「ペンキが付着したのでクリーニングに出したが取れなかったので、何とかならないか」
という事で。

一度処理したペンキは、より除去困難ですし生地自体にもダメージを受けさせます。

その旨をお話して、とりあえずご来店していただく事になりました。

お客様は建設現場で作業をされている方で、その作業中に近くの住人の方の衣類にペンキが付着してしまったそうです。
衣類はポリエステル生地の中わた入りブルゾンです。

拝見するとペンキよりもその周囲がなんだか色合いが変で。
どうも色修正しているようです。
それも・・・かなり大胆・・・というかいい加減というか・・・。
色は合っていないし目立ってるし・・・。

ペンキを除去しようとしてしみ抜き剤を使った所、色が抜けてしまったのでしょうか。
ポリエステルに使用される染料は溶剤に対しては弱い為、ペンキ除去に使用する強い溶剤で染料が脱落したのでは。

それにしても・・・後の処理がヒドイ・・・しばし唖然。
(写真撮っておけば良かった)
こうなる前にテストすれば避けられるのに。
出来ない事は無理にするものじゃないですね。

自分自身にも言い聞かせるようにつぶやきました。

最近、色々と衣類に関するご相談を受ける機会が多くなりました。
自分では気付かない事も知る事が出来ますし、勉強になり一石二鳥です。

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適した道具と方法で

2008-04-11

Tag :

「クリーニングに出したら毛羽立って返って来たので、アイロン仕上げでなんとかならないか」
とお客様がご来店されました。

「クリーニング前にはこんな状態ではなかった」との事で。

拝見すると袖の上腕部分と肩付近がすごく毛羽立っています。
毛羽立ち_01
毛羽立ちはアイロン仕上げでセットしても収まりません。
糸から繊維が脱落して毛羽立っている訳ですから、取り除くかカットするしかありません。
その事をお客様にお話させて頂いてから、色々と原因を考えました。

初めは「クリーニング処理での揉み摩擦作用で毛羽立ったのだろう」と思っていましたが・・・。
どうもそうではなさそうです。

毛羽立ち_02
腋から腰部分の摩擦されやすい箇所の毛羽立ちは正常な状態です。
(分かり難いかも知れませんが)
その他の部分も毛羽立ちに異常は見られません。

クリーニング処理時に起こったものであれば当然その他の箇所でも毛羽立ちは起こると思いますし。
着用中に起こってもおかしくありません。

う~ん・・・と考えていると、お客様が「せっかくデラックスで出したのに・・・」と言われました。
そこでピン!と。

もしかすると誤ったブラッシングしたのではないかと。
毛足の硬い、起毛させやすいブラシでのブラッシング処理を行ったのでは。
デラックスなので手間をかけたのかも知れないなって思いまして。

毛玉が出来ていて取ろうと思ったのか、毛羽立たせてからブラッシングで毛並みを整えようと思ったのか。
いずれにしても、本来「糸」としてまとまっている繊維を脱落(毛羽立たせて)させてしまっています。

摩擦による毛玉の発生も起こりにくいように計算されて作られた商品だったと思うのに・・・。
余分な繊維まで毛羽立ってしまったので毛玉が出来やすくなっています。

やはりブラッシングは「本来ある毛羽をそろえる(整える)」のであって寝てる繊維までも毛羽立たせる事ではないと思います。
それにカシミヤ製品などの繊細な生地であれば表情(光沢や色合い・風合い)を変えさせてしまいますからね。

素材にあった道具と方法でケアしていかなくては。

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ボタンひとつでも・・・

2008-04-09

高級ブランド衣類を取り扱う(クリーニングする)際、「ボタンが損傷を受けるので取り外さないといけない」と言う事をよく聞きます。

デリケート衣類なので大抵は「ドライクリーニング」なのでしょうか。
「ドライクリーニングの洗浄中に損傷を起こす可能性があるので取り外す」という事なのでしょうけど・・・。

でも・・・本当に取り外さないといけないのでしょうか。

というのも、ボタン1つの事ですがその向こう側に見えるのは非常に微妙な問題であるのでは。

高級ブランドでは、セクション(生地や染色・縫製・装飾品など・・・)に応じてそれぞれのスペシャリストが技術を結集して仕事していると聞きます。

ボタン付け1つにおいても、そのブランドがこだわる技術があるのでは。

一クリーニング業者が容易く「取り外して洗いました」と言えるようなものではないように僕は思います。

使用する糸やテンションのかけ方、針圧など。
熟練した本場の職人とクリーニング業者は同じなのか。

とすると、僕達は「付属品を含めた衣類の損傷を出来る限り防ぐ洗い方」をしなくてはいけないのでは。

また、収縮するからといって服地に針を入れて仕付けをしたり・・・。
しみ抜きで色がはげたからといって色修正したり・・・。

服地に通す針の種類や針圧も違うでしょうし、染料も今までの経時変化で違って来ます。

もし、絶対に避けられないのであればお客様に了解を取って手を加えないといけませんけど。
なんとか現状のままお返しできるのがベストですもんね。

その為には安易な考えではなく、じっくりとシュミレーションをしながら洗浄方法を選択する事が必要ではないかなって。

代々受け継がれるボタン付けの職人さん、染色、縫製・・・それぞれが揃って一品になるのでしょう。

それらを壊さないように取り扱うのもプロの仕事だ思います。

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ご愛嬌?

2008-04-04

Tag :

何だか「レアなケアラベル収集家」のようになって来ましたが・・・。

グレーのオーダーされたカジュアルシャツのケアラベル(取扱い絵表示)です。
2008_0403_132346AA.jpg
少し見にくいと思いますが、「綿100%」と表記されています。

・・・が!このシャツは思いっきりウールなんです。
クリーニング業者であれば、絶対に分かるくらい毛織物です。
誰が何と言おうと「ウール」のカジュアルシャツなんです。

素材感で分かるのですけど、分かりやすい証拠を。
2008_0403_132422AA.jpg
腋部分がフェルト化(ウール繊維特有の収縮)を起こしています。
汗を吸い込んだ状態で日常の動きの中で揉まれる事によってフェルト化を起こしています。

10年以上も前にオーダーされていると思いますので、今ほどキチンとした管理も取扱いに対する意識も低かったのかも知れませんけどね。

オーダーなので、ご愛嬌なのでしょうか。
「わざと?」と思えるほど、見事なミス表示です。

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手書き

2008-04-01

店舗前に黒板とブラックボードを出しています。

しみ抜きの事や衣類の修正、お悩み事のご相談受付の他、時節柄の気付いた事・・・とかを書いて。
通りすがりに立ち止まって見てもらったりして、それでご来店して下さるお客様もいらっしゃいます。

PCで手軽に作るPOPも良いですけど・・・なんだか味気ないですしね。
それに文字がやっぱりくどい・・。

下手でも下手なりに手書きの方が味があるかな~なんて。
(ホント、下手なんですけど・・・)

美容室やレストランなどで見かける黒板やブラックボードに書かれている文字って上手ですもんね。
色使いや配置など・・・やっぱりセンスなんでしょうね。
日頃からそういう意識を持っている事が大切なんでしょうか。
真似をしようと思ってもなかなか出来るモノではないです。

地道に一歩ずつ上達を目指す事にします。

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よーこそ

ようこそお越し下さいました。
今回の記事だけではなく、他の記事も見てもらえると嬉しいです。
一生懸命書いていますので・・・。


オススメ記事

【 はじめまして 】

【 ドライクリーニングって 】

【 水洗いのリスクについて 】

他にも、まだまだお伝えしたい事があります。
ぜひ色々とご覧になって下さい!

クリーニングショップ タナカヤ

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大阪のクリーニング師です。
自分自身の勉強にもなればと記事を書いていきますので、よろしくお願いします。

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