ドレスシャツのお手入れ 続編②
2008-05-26
- Category : クリーニング
Tag :
昨日の続きです。
ヨーロッパなどで作られる高級ドレスシャツ生地は、すごく細く品質の良い綿繊維を用いて双糸(単糸(短繊維を同じ方向に撚った1本の糸)を2本合わせて撚ったもの)にし織られたものという事です。
すごく細い上質な繊維の為に単糸ではきっと強度不足なので双糸にして強度を増している。
双糸にしても強く撚りをかけ細い糸にしている為、その糸を使って密に織り上げられた生地は光沢があり、尚且つハリ・コシもある着心地の良いシャツ生地になるんでしょう。
糊なしでハリ・コシが出るのも当然といえば当然のような気がします。
それに付随して立体的に計算・縫製されたシルエットとなると・・・一度袖を通せば病み付きになります。
ただ、非常に細い上質の繊維を用いた生地の為に必要以上の「強い機械力」や「高温洗浄」「強いアルカリ剤や強い酸化剤(漂白剤)」などが複合的に影響しあって生地が損傷を受け風合いを損なうのではないかと。
(そのお店の洗浄方法や品質に対する意識の持ち方によって変わってくるとは思いますが・・・)
生地が痛み毛羽立ちを発生させてしまうと・・・元の風合い(ハリ・コシ)はなくなり艶も消え失せています。
こうなってしまうと、やっぱり悲しいですよね。
ですから当店では高級ドレスシャツの場合、通常のYシャツクリーニングではお受け出来ません。
当店のYシャツクリーニングは必要以上に素材に負担をかけないようにしていますが・・・それでもやはり風合い劣化のリスクがある以上オススメする事は出来ません。
(ボタンなどの付属品の破損や型崩れという危険も避けられませんし)
ただ洗浄方法は変えられませんが、仕上げ方法は「立体的」と「平面での処理」との2段階の料金設定をさせていただいています。
(立体的にデザインされたドレスシャツは、平面で仕上げる場合も結構大変ですけど・・・やっぱりクリーニング師としては出来る限りシワの無いキレイな状態で仕上げたいですからね。)
ちなみに当店では通常のYシャツ(綿・ポリエステルの混紡品)の場合は衿・カフスのみ機械プレスし袖身頃はすべて手仕上げ。
綿・麻素材のYシャツ(ドレスシャツ)は衿・カフスも含め全て手アイロンによる手仕上げを行っています。
全て手アイロンですので、簡略化をしてもどうしても手間がかかってしまうんです。
生地に負担をかけずに洗えば、仕上げは一般的な綿素材と比べても仕上げやすいと思います。
その代わり立体的なシルエットですので、その復元に手間取りますけどね。
ですので、デリケートなYシャツ(ドレスシャツ)の場合は別工程の処理をオススメさせていただいています。
クリーニング業者という立場以前に衣類を大切にする(したい)と思う人間として、その衣類にダメージを与えるような取扱いはしたくありませんから・・・。
(僕自身も一消費者です)
当店のもう一つのブログです。
ヨーロッパなどで作られる高級ドレスシャツ生地は、すごく細く品質の良い綿繊維を用いて双糸(単糸(短繊維を同じ方向に撚った1本の糸)を2本合わせて撚ったもの)にし織られたものという事です。

すごく細い上質な繊維の為に単糸ではきっと強度不足なので双糸にして強度を増している。
双糸にしても強く撚りをかけ細い糸にしている為、その糸を使って密に織り上げられた生地は光沢があり、尚且つハリ・コシもある着心地の良いシャツ生地になるんでしょう。
糊なしでハリ・コシが出るのも当然といえば当然のような気がします。
それに付随して立体的に計算・縫製されたシルエットとなると・・・一度袖を通せば病み付きになります。

ただ、非常に細い上質の繊維を用いた生地の為に必要以上の「強い機械力」や「高温洗浄」「強いアルカリ剤や強い酸化剤(漂白剤)」などが複合的に影響しあって生地が損傷を受け風合いを損なうのではないかと。

(そのお店の洗浄方法や品質に対する意識の持ち方によって変わってくるとは思いますが・・・)
生地が痛み毛羽立ちを発生させてしまうと・・・元の風合い(ハリ・コシ)はなくなり艶も消え失せています。
こうなってしまうと、やっぱり悲しいですよね。

ですから当店では高級ドレスシャツの場合、通常のYシャツクリーニングではお受け出来ません。
当店のYシャツクリーニングは必要以上に素材に負担をかけないようにしていますが・・・それでもやはり風合い劣化のリスクがある以上オススメする事は出来ません。
(ボタンなどの付属品の破損や型崩れという危険も避けられませんし)
ただ洗浄方法は変えられませんが、仕上げ方法は「立体的」と「平面での処理」との2段階の料金設定をさせていただいています。

(立体的にデザインされたドレスシャツは、平面で仕上げる場合も結構大変ですけど・・・やっぱりクリーニング師としては出来る限りシワの無いキレイな状態で仕上げたいですからね。)
ちなみに当店では通常のYシャツ(綿・ポリエステルの混紡品)の場合は衿・カフスのみ機械プレスし袖身頃はすべて手仕上げ。
綿・麻素材のYシャツ(ドレスシャツ)は衿・カフスも含め全て手アイロンによる手仕上げを行っています。
全て手アイロンですので、簡略化をしてもどうしても手間がかかってしまうんです。

生地に負担をかけずに洗えば、仕上げは一般的な綿素材と比べても仕上げやすいと思います。
その代わり立体的なシルエットですので、その復元に手間取りますけどね。
ですので、デリケートなYシャツ(ドレスシャツ)の場合は別工程の処理をオススメさせていただいています。
クリーニング業者という立場以前に衣類を大切にする(したい)と思う人間として、その衣類にダメージを与えるような取扱いはしたくありませんから・・・。

(僕自身も一消費者です)

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ドレスシャツのお手入れ 続編①
2008-05-25
- Category : クリーニング
Tag :
「ドレスシャツのお手入れ」の続編のような感じですけど・・・。
どうしても「クリーニングに出すと生地が傷む」っていう風潮が気になって。
「高級ドレスシャツでもYシャツと同じ扱い(クリーニング)にされる」と思われているのでしょうか。
一般的なYシャツクリーニング(ランドリークリーニングと言います)は「中~高温」「アルカリ剤・漂白剤の使用」「強い機械力(洗濯機でのタタキ洗い)」で洗浄し、「高温機械プレス」で仕上げられています。
1度の洗浄で汚れを効果的に最大限落とし、機械プレスによる仕上げで手間を省く事によって安価なクリーニング料金をご提供出来ます。
(一般的なクリーニング店の場合)
ご家庭でのお洗濯では真似の出来ない洗浄力と仕上げ(パリッとした糊の効いた風合い)が特長になるでしょうか。
当然、Yシャツクリーニング(ランドリークリーニング)はその洗浄に耐えうるアイテムのみの処理となります。
(ただ・・・その品質はクリーニング店の洗浄方法によって違って来ますので、やはりそのお店の品質に対する意識の持ち方によるのではないでしょうか。)
ですので、適さないYシャツ(ドレスシャツ)であれば別工程の処理を(オススメ)させていただきます。
高級ドレスシャツなどのデリケートな素材・デザインのモノであれば、通常のYシャツクリーニングでは生地・ボタンの損傷や型崩れを起こしてしまいますからね。
ただ、別工程の洗浄・仕上げ方法になりますので料金面も高くなります。
(クリーニング店によって違ってくるのでしょうけど・・・。)
お客様の中には高級ドレスシャツであっても「通常のYシャツクリーニングで出来ないか」と言われる方もいらっしゃいます。
やはりオシャレ着ではなくビジネスで着用するとなれば毎日の事ですし、高料金での出費は避けたいと思われるのも無理はありません。
でも、前述のように安価なクリーニングにはそれだけの理由があります。
では、「どうして高級ドレスシャツは通常のYシャツクリーニング出来ないのか」ですが・・・。
この続きは次回に。
当店のもう一つのブログです。
どうしても「クリーニングに出すと生地が傷む」っていう風潮が気になって。

「高級ドレスシャツでもYシャツと同じ扱い(クリーニング)にされる」と思われているのでしょうか。
一般的なYシャツクリーニング(ランドリークリーニングと言います)は「中~高温」「アルカリ剤・漂白剤の使用」「強い機械力(洗濯機でのタタキ洗い)」で洗浄し、「高温機械プレス」で仕上げられています。
1度の洗浄で汚れを効果的に最大限落とし、機械プレスによる仕上げで手間を省く事によって安価なクリーニング料金をご提供出来ます。

(一般的なクリーニング店の場合)
ご家庭でのお洗濯では真似の出来ない洗浄力と仕上げ(パリッとした糊の効いた風合い)が特長になるでしょうか。
当然、Yシャツクリーニング(ランドリークリーニング)はその洗浄に耐えうるアイテムのみの処理となります。
(ただ・・・その品質はクリーニング店の洗浄方法によって違って来ますので、やはりそのお店の品質に対する意識の持ち方によるのではないでしょうか。)
ですので、適さないYシャツ(ドレスシャツ)であれば別工程の処理を(オススメ)させていただきます。
高級ドレスシャツなどのデリケートな素材・デザインのモノであれば、通常のYシャツクリーニングでは生地・ボタンの損傷や型崩れを起こしてしまいますからね。

ただ、別工程の洗浄・仕上げ方法になりますので料金面も高くなります。
(クリーニング店によって違ってくるのでしょうけど・・・。)
お客様の中には高級ドレスシャツであっても「通常のYシャツクリーニングで出来ないか」と言われる方もいらっしゃいます。
やはりオシャレ着ではなくビジネスで着用するとなれば毎日の事ですし、高料金での出費は避けたいと思われるのも無理はありません。

でも、前述のように安価なクリーニングにはそれだけの理由があります。
では、「どうして高級ドレスシャツは通常のYシャツクリーニング出来ないのか」ですが・・・。
この続きは次回に。


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南海ホークス
2008-05-20
- Category : おまけ
Tag :
プロ野球はいよいよ明日から交流戦がスタートです。
で、今気付いたんですけど(遅い)・・・ソフトバンクが復刻ユニフォームを着用するらしくて。
甲子園での阪神戦では・・・何と「南海ホークス」のユニフォーム!
懐かしすぎる!やっぱりカッコイイ!!
盛り上がるでしょうね~。
当店のもう一つのブログです。

で、今気付いたんですけど(遅い)・・・ソフトバンクが復刻ユニフォームを着用するらしくて。
甲子園での阪神戦では・・・何と「南海ホークス」のユニフォーム!

懐かしすぎる!やっぱりカッコイイ!!

盛り上がるでしょうね~。


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カシミヤのぬめり感
2008-05-19
- Category : 衣類について
Tag :
先週の金曜日はTES会で、講演の1つが「カシミヤの品質追及」というテーマでした。
カシミヤといえば、独特の風合いがやはり魅力の1つです。
「しっとり感」や「ぬめり感」といった肌触りは心地良いですもんね。
でも、これらの風合いをもたらしている要因って未だにはっきりとは分かっていないのかも知れません。
繊維の特性(細さやスケールの形状、クリンプの発達具合など)による本来の「しっとり感」や「ぬめり感」もありますが、それ以上の付加価値的要素があるのではないかと思ってしまいます。
というのも、カシミヤ繊維って本来は硬い為に糸になりにくいらしいです。
モノの本によると、カシミヤ繊維に柔らかい羊毛(メリノ種)を混ぜて糸にしているとかという文も。
では、どうして「カシミヤ100%」の製品が出来るのでしょうか・・・。
想像ですけど、それはやっぱり多量の加工剤(柔軟材)によって糸にされるのでは?
その加工剤の風合いが、より一層カシミヤ製品を高価にする要因になっているのではないかと。
加工剤が脱落すれば、まとまりきれない繊維が毛羽立ちを起こしピリング(毛玉)や光沢の劣化を引き起こす事は容易に想像出来ます。
ドライクリーニングで風合いが変化するという原因ってここにあるのでは?って思ったり。
(一度にではなくクリーニングを繰り返す事によって徐々にでしょうけど・・・。)
また、高価な羊毛織物・編物に付随する「しっとり感」「ぬめり感」といった風合いにもつながってくるのでは。
いずれにしても、多量の「加工剤」の影響って風合いには大きく起因するんでしょうね。
アパレル側からの積極的な情報提供などもしてもらえれば有難いんですが・・・。
と、想像の世界から発展してしまいました・・・。
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カシミヤといえば、独特の風合いがやはり魅力の1つです。

「しっとり感」や「ぬめり感」といった肌触りは心地良いですもんね。
でも、これらの風合いをもたらしている要因って未だにはっきりとは分かっていないのかも知れません。

繊維の特性(細さやスケールの形状、クリンプの発達具合など)による本来の「しっとり感」や「ぬめり感」もありますが、それ以上の付加価値的要素があるのではないかと思ってしまいます。

というのも、カシミヤ繊維って本来は硬い為に糸になりにくいらしいです。
モノの本によると、カシミヤ繊維に柔らかい羊毛(メリノ種)を混ぜて糸にしているとかという文も。
では、どうして「カシミヤ100%」の製品が出来るのでしょうか・・・。

想像ですけど、それはやっぱり多量の加工剤(柔軟材)によって糸にされるのでは?
その加工剤の風合いが、より一層カシミヤ製品を高価にする要因になっているのではないかと。
加工剤が脱落すれば、まとまりきれない繊維が毛羽立ちを起こしピリング(毛玉)や光沢の劣化を引き起こす事は容易に想像出来ます。

ドライクリーニングで風合いが変化するという原因ってここにあるのでは?って思ったり。
(一度にではなくクリーニングを繰り返す事によって徐々にでしょうけど・・・。)
また、高価な羊毛織物・編物に付随する「しっとり感」「ぬめり感」といった風合いにもつながってくるのでは。
いずれにしても、多量の「加工剤」の影響って風合いには大きく起因するんでしょうね。
アパレル側からの積極的な情報提供などもしてもらえれば有難いんですが・・・。

と、想像の世界から発展してしまいました・・・。

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引き取りはお早めに
2008-05-14
- Category : クリーニング
Tag :
随分と間が空いてしまって・・・すみません。
しかし、変なお天気ですね。
先週末は、しまい込んだストーブを引っ張り出して来ましたし。
せっかく衣替えで、暖かそうなアイテムを片付けたトコなのに・・・。
意地でも我慢してやり過ごしてやります。
さてさて。
当店は「Wクリーニング(ドライクリーニングと水洗いの2度洗い)」を基本にしています。
ですので、この時期になると「冬物の衣替え」と「春夏物衣類」が混ざり合いますので水洗いの割合もかなり上がります。
衣替え衣類は「しまい洗い」で出されていると思いますので、淡色系のニットやアウター類も可能な範囲で出来る限りWクリーニングをさせて頂いています。
根っからの小心者ですので、少しでも気になる所があれば洗濯機での洗いは避けて手洗いをするようにしています。
(ほんの些細な「多分」とか「面倒」でトラブルを起こしたくもないですからね。)
水洗い後は全て自然乾燥をしています。
と、気付けば干すスペースが無い・・・。
洗いあがって仕上げを待つ衣類が溜まってきて、乾燥スペースを脅かしています。
衣類を処理(自然乾燥出来る)出来るスペースは限られていますので、とにかく仕上げを待つ衣類を溜めないように早く処理していかなくては。
でも、仕上がって店頭に並ぶのですけど・・・そのスペースを限られています。
(当店のような小規模の個人店は特に。)
ですので・・・クリーニング品の引き取りはお早めにお願い致します。
(納期を守るように心掛けていますので、よろしくお願いいたします。)
さぁ、明日もガンバロー。
当店のもう一つのブログです。

しかし、変なお天気ですね。

先週末は、しまい込んだストーブを引っ張り出して来ましたし。
せっかく衣替えで、暖かそうなアイテムを片付けたトコなのに・・・。
意地でも我慢してやり過ごしてやります。

さてさて。
当店は「Wクリーニング(ドライクリーニングと水洗いの2度洗い)」を基本にしています。
ですので、この時期になると「冬物の衣替え」と「春夏物衣類」が混ざり合いますので水洗いの割合もかなり上がります。
衣替え衣類は「しまい洗い」で出されていると思いますので、淡色系のニットやアウター類も可能な範囲で出来る限りWクリーニングをさせて頂いています。

根っからの小心者ですので、少しでも気になる所があれば洗濯機での洗いは避けて手洗いをするようにしています。
(ほんの些細な「多分」とか「面倒」でトラブルを起こしたくもないですからね。)
水洗い後は全て自然乾燥をしています。
と、気付けば干すスペースが無い・・・。

洗いあがって仕上げを待つ衣類が溜まってきて、乾燥スペースを脅かしています。
衣類を処理(自然乾燥出来る)出来るスペースは限られていますので、とにかく仕上げを待つ衣類を溜めないように早く処理していかなくては。
でも、仕上がって店頭に並ぶのですけど・・・そのスペースを限られています。
(当店のような小規模の個人店は特に。)
ですので・・・クリーニング品の引き取りはお早めにお願い致します。

(納期を守るように心掛けていますので、よろしくお願いいたします。)
さぁ、明日もガンバロー。


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素材に合っていない洗剤を使うと・・・
2008-05-05
- Category : お仕事
Tag :
先日、お電話でのお問い合わせがありました。
「綿のコートのシミを取ろうとして部分処理したら白っぽくなったので色落ちしたのかも・・・何とかなりますか?」ということで。
ご来店して頂いて、現物を拝見させて頂きました。
綿ベージュのスプリングコートです。

左ポケット部分付近にシミがありその周囲が白くなっています。
見る限り色が抜けている感じではなくて、何か覆い被さっているような感じに見えます。
(毛羽立ちや染料の脱落、洗剤分の残留などではなさそうです。)
色々とお客様にお伺いしていると「白物洗い用の洗剤を使った」という事が分かりました。
(普段はオシャレ着洗い用を使われるそうですが・・・切らしていてついつい・・・。)
・・・とすると・・・。
試しにブラックライトを当ててみますと・・・

分かり難いですが、反応しています。
という事は蛍光増白剤の付着です。
お客様も「うゎぁ、ホント!」って感じでビックリされていました。
目の前で見ていただくと、やっぱりインパクトがありますね。
蛍光増白効果を打ち消す薬剤もありますので(全てに効果があるかは定かではありませんが)、修正させていただく事でお預かりさせて頂きました。

ほとんど分からないくらいに修正する事が出来ました。
でも、残念ながら取ろうとしたシミは除去出来ません。
というのも、蛍光増白剤は一種の染料です。
シミの上から染めてしまったような状態になっているんです。
蛍光増白剤は紫外線を利用して白さを際立たせる効果があります。
(黄ばみの原因を取り除き白くする漂白処理と違い、蛍光増白剤は黄ばみを光の作用によってごまかすものです。)
ただ、使用方法や衣類の色合いの選択を誤るとトラブルの元になりますよ。
詳しくは洗剤の裏面などに記載されている注意事項を良くお読みになってくださいね。
ちなみに、当店では蛍光増白剤を含んだ洗剤は使用しておりません。
(白物は漂白剤を使って白度向上させています。)
水処理したのでアイロン手仕上げでプレスをして完成です。

フェミニンで優しいシルエットなので、雰囲気を壊さないように仕上げました。
ご家庭で水洗いされるとアイロンがけは結構大変だと思います・・・よ。
(衿の端を丸みを帯びさせたり、袖口を押さえないようにしないといけませんしね。)
使用される洗剤は用途に応じて選んでくださいね。
(蛍光剤が含まれている洗剤は白物だけに使用してください。)
当店のもう一つのブログです。

「綿のコートのシミを取ろうとして部分処理したら白っぽくなったので色落ちしたのかも・・・何とかなりますか?」ということで。
ご来店して頂いて、現物を拝見させて頂きました。

綿ベージュのスプリングコートです。

左ポケット部分付近にシミがありその周囲が白くなっています。
見る限り色が抜けている感じではなくて、何か覆い被さっているような感じに見えます。
(毛羽立ちや染料の脱落、洗剤分の残留などではなさそうです。)
色々とお客様にお伺いしていると「白物洗い用の洗剤を使った」という事が分かりました。

(普段はオシャレ着洗い用を使われるそうですが・・・切らしていてついつい・・・。)
・・・とすると・・・。
試しにブラックライトを当ててみますと・・・

分かり難いですが、反応しています。
という事は蛍光増白剤の付着です。

お客様も「うゎぁ、ホント!」って感じでビックリされていました。
目の前で見ていただくと、やっぱりインパクトがありますね。
蛍光増白効果を打ち消す薬剤もありますので(全てに効果があるかは定かではありませんが)、修正させていただく事でお預かりさせて頂きました。


ほとんど分からないくらいに修正する事が出来ました。
でも、残念ながら取ろうとしたシミは除去出来ません。
というのも、蛍光増白剤は一種の染料です。
シミの上から染めてしまったような状態になっているんです。

蛍光増白剤は紫外線を利用して白さを際立たせる効果があります。
(黄ばみの原因を取り除き白くする漂白処理と違い、蛍光増白剤は黄ばみを光の作用によってごまかすものです。)
ただ、使用方法や衣類の色合いの選択を誤るとトラブルの元になりますよ。
詳しくは洗剤の裏面などに記載されている注意事項を良くお読みになってくださいね。
ちなみに、当店では蛍光増白剤を含んだ洗剤は使用しておりません。

(白物は漂白剤を使って白度向上させています。)
水処理したのでアイロン手仕上げでプレスをして完成です。

フェミニンで優しいシルエットなので、雰囲気を壊さないように仕上げました。
ご家庭で水洗いされるとアイロンがけは結構大変だと思います・・・よ。

(衿の端を丸みを帯びさせたり、袖口を押さえないようにしないといけませんしね。)
使用される洗剤は用途に応じて選んでくださいね。

(蛍光剤が含まれている洗剤は白物だけに使用してください。)

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ドライクリーニングでの色落ち
2008-05-04
- Category : クリーニング
Tag :
ドライクリーニングはドライ溶剤(有機溶剤)を繰り返し使用します。
当然、洗浄によって汚れた溶剤をそのまま使うのではなくて、ろ過によって浄化処理されてキレイな状態で使用するようにしています。
ですので、僕達クリーニング業者はドライ溶剤に関しては非常にシビアです。
というのも溶剤が汚れて(色落ちなどで)しまうと、キレイな状態に浄化されるまでに時間やコストがかかってしまうからなんですけどね。
「これは危ないなぁ」って思うと常にテストをするようにしています。
今回も「ん?」って思う製品がありました。
ポリウレタンコーティングされているパンツなのですが・・・。

何だか怪しい・・・。
海外(アジア)生産になると確率は非常に高いです。
超音波しみ抜き機という機械(叩き処理の何倍もの威力)を使ってドライ溶剤で叩き出してみます。

すると・・・。

案の定、染料が流れ落ちています。
(この製品をドライ機に投入して洗うと・・・洗浄液は真っ青、僕も真っ青・・・)
こういう衣類はドライクリーニングを避け、水洗い(単品手洗い)をします。
とにかくドライ溶剤を汚す天敵は避けたいものです。
ドライクリーニングって結構神経質なものなんですよ。
当店のもう一つのブログです。

当然、洗浄によって汚れた溶剤をそのまま使うのではなくて、ろ過によって浄化処理されてキレイな状態で使用するようにしています。
ですので、僕達クリーニング業者はドライ溶剤に関しては非常にシビアです。

というのも溶剤が汚れて(色落ちなどで)しまうと、キレイな状態に浄化されるまでに時間やコストがかかってしまうからなんですけどね。
「これは危ないなぁ」って思うと常にテストをするようにしています。

今回も「ん?」って思う製品がありました。
ポリウレタンコーティングされているパンツなのですが・・・。

何だか怪しい・・・。

海外(アジア)生産になると確率は非常に高いです。
超音波しみ抜き機という機械(叩き処理の何倍もの威力)を使ってドライ溶剤で叩き出してみます。

すると・・・。

案の定、染料が流れ落ちています。

(この製品をドライ機に投入して洗うと・・・洗浄液は真っ青、僕も真っ青・・・)
こういう衣類はドライクリーニングを避け、水洗い(単品手洗い)をします。
とにかくドライ溶剤を汚す天敵は避けたいものです。

ドライクリーニングって結構神経質なものなんですよ。

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店の名刺
2008-05-03
- Category : 何でもないような事が
Tag :