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配達珍道中

2009-01-31

今日、仕上がったクリーニング依頼品(ダウンジャケット)を配達している時の事。

昼過ぎから降り出した雨は、夕方を過ぎて配達時間の8時頃には本降りに。

数件回って、いよいよそのダウンジャケットを依頼されたお客様の所へ。
(ネットで調べて来られたので、今回が初めての訪問です)

教えられたご住所付近に近付くに連れ、何だか雨足が強くなってきています。

「今から伺います」とご連絡を取り、ご在宅を確認して現地に到着。

車から降りると・・・強い雨と共に強い風!

初めての訪問ですので、一応マンション名を確認しようと車の外へ。
(2棟あるようなのでどちらかと)

強い風に煽られながらも傘を盾に「ぬぉぉぉぉ~」と訳の分からない言葉を叫びつつエントランスへ。
見ると、別の棟のようで。

で、車に引き返そうとすると・・・更に風が強くなっています!
傘を飛ばされないように向きをかえながら逆風の中車へと進んで行きます。
マンションが立ち並んでいるせいでしょうか、時折風の吹く向きが変わります。
それに合わせて傘の方向をこまめに変えて対抗。


それは一瞬でした。


車のキーを取ろうとポケットに手を入れた瞬間・・・心に隙間風が吹いたのでしょうか・・・僅かに油断を。
その瞬間、風向きが変わりました。

「スポッ!」

僕は確かにこの音を聞きました。

「お見事!」と叫ぶにはおられないほど、キレ良く傘はこの音を残しひっくり返って。


ですが数秒後、事の重大さに気づき茫然自失となります。

「これからどうやってお客様の所へ品物を持って行けば・・・」

土砂降りの中、傘無しでは品物を持って外に出るなんて論外です。

お客様に理由を説明して後日に再訪問させて頂こうかと思いましたが、とりあえず別の棟に向かって見る事に。

到着すると・・・おぉぉ~エントランス付近に駐車出来るスペースがあるではないですか!
しかも雨をしのげる程の屋根もある!

とりあえず車を止めると助手席側には雨が当たらないようです。
「よしっ!」と車を降りると・・・運転席側は屋根が届かなくて雨が・・・。
それでも、品物を雨から守れると思えば自分が濡れる事なんてたやすい事です。

てんやわんやしながらも、無事お客様の元へお届け出来ました。
仕上がり具合も確認して頂き、ご満足して頂けたようで何よりです。

帰りがけの頃は風も止んでいましたけどね・・・。
(嫌がらせでしょうか・・・)

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潔く散っていった傘。
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ご家庭での汗ジミ処理

2009-01-29

ご家庭での簡単な汗ジミの除去方法となると・・・。
「濡れタオルで生地をはさみ、吸収させて取り除く」事が一般的なようです。

大抵「たたかず、はさみ込むように押さえる」と言われているので、その通りされれば問題はないんですけど・・・。
でも、人間って無意識のうちに「シミを取らないと!」って思うとどうしても力が入ってしまって・・・。
ちょっと「優しくトントンと叩いてみたり」するものではないかと。

この「優しくトントン」っていうのをしてしまうと問題が生じてしまうケースがあります。

タオルはふわふわで心地よく優しいイメージですけど・・・摩擦作用は非常に大きいと思います。
(凹凸が激しいですし、組織も緩やかですし)
ですので、「優しくトントン」は危険ですので絶対にやめて下さいね。

ウール生地であれば、さほど問題はないかと思うのです・・・が、摩擦に弱い絹やテンセル・麻においては毛羽立って白っぽく見えさせてしまう事にもなってしまいます。

汗ジミのみであれば、信頼出来るクリーニング店に依頼して頂ければ容易に落とす事が可能です。
ですが、繊維を毛羽立たせたりしてしまうと非常に困難な状況になってしまいます。

ですので、ご自分で処理をされる場合はくれぐれも「叩かない」ようにして下さいね。

シミを取るという意識ではなく、「シミを大きくしない」為の処理だと思いながら行ってください。
(シミを取ろうと思うと、無意識のうちに力が入ったりしますからね)

外出先でシミが付いた場合の事は、以前にブログで書いています。
外出先でシミを付けてしまったら

現状よりも酷くさせない為にも、頭の片隅に置いてもらえればなぁって思います。

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ご来店される際には事前に連絡を

2009-01-27

いつも当ブログをご覧頂きまして、本当に有難うございます。
他愛の無い記事ですが、これからもよろしくお願い致します。

当ブログや当店ホームページをご覧頂き、ご来店されるお客様もおられます。
それぞれ皆さん「こだわり」や「お悩み」があって当店へ依頼される訳ですから、その期待に対するプレッシャーも一入ですけど・・・。
丁寧・安全に適切なケアをさせて頂いて、ご要望にお応え出来るよう精一杯頑張っています。
ですので、安心してご利用して下さいね。


ご来店されるお客様の中には遠方から車や電車でご来店して頂ける方もいらっしゃいます。
本当に有難うございます。

ただ・・・当店は個人店ですので、私用がある場合は店を留守にしてしまう事があるんです。

ですので、ご来店される際はぜひ事前にご連絡を頂けますでしょうか

せっかく遠い所を来て頂いて留守・・・というのは本当に申し訳ないです。
ご連絡を頂いてからご来店して頂けますよう、よろしくお願い致します。

分かりにくい場所にあって、しかも店舗前の道幅は狭く・・・。
こんな不便な場所にあるにも関わらず、ご来店して頂ける事に感謝しています。

クリーニングの仕上がりにご満足して頂ければ幸いです。

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言葉ひとつで・・・

2009-01-25

先日、取材に来られたテレビ大阪の番組の放送が今日ありました。

で、一応自分が映るというので確認がてら見ていたのですけど・・・。
見事に喋りはカットされていました。

局主催の催し物を紹介する番組だったようで。
やっぱり、いらない喋りは要らなかったようです。
(ペラペラと一生懸命喋っていたんですけどね)

番組の趣旨と反する事を言っていたのかも知れませんけど。
まぁ、喋りも得意な方ではありませんので何を言っているのか分からなかったのかも知れませんが。


さて。

年明けにネットで調べられてご来店して頂いたお客様。
お子様の中わた入りのブルゾン(オフホワイト)に墨汁を付けてしまったという事です。
(画像はいつもの如く、撮り忘れています・・・

ご来店して頂いて拝見すると、ポリエステル素材のアイテムです。
両袖や前身頃に結構派手に墨汁が付いています。
でも・・・前身頃の一番ひどい箇所がちょっと薄くなって・・・。

「洗われました?」って伺うと「何もしていません」とのお返事。

ポリエステル素材ですので、水を使用していなければかなりの確率で除去出来そうです。

早速しみ抜き処理をすると、やはりキレイに除去出来ます。
ただ・・・前身頃の部分がなかなか除去出来ません。
結局、うっすらと残ってしまいました。

お渡しの際、「キレイになっている」と喜んで頂けました。
うっすらと残った部分は「お子様がその部分を水で洗ったりしたのかな?」って思いましてお伺いすると・・・「その部分は私が濡れタオルで拭いたんです」とお客様。
「次回からは絶対にご自分で処理をしないようにしてくださいね」とお伝えしましたが・・・。
受け付けの際の僕の伺い方も悪かったですね。
もっと色んな視点から想像してお聞きしなければと反省です。

墨汁やボールペンのインクなどは、ご自分で何もされずに信頼出来るクリーニング店にお任せする方が安心です。
ご自分で処理をされると、除去出来るモノであっても除去出来なくなる場合もありますので。

そのままの状態で、信頼出来るクリーニング屋さんへ。


しかし・・・寒い。

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ダウンコートの黄ばみ処理 その2

2009-01-22

Tag :

ダウンコートのクリーニングの続きです。

水洗い後の画像を撮るのをすっかりわすれてしまいました。

漂泊処理(シミ抜き処理)後、乾燥して羽毛をほぐしフンワリと風合いを戻します。
DCF_0332.jpg
DCF_0333.jpg
襟・袖口の黄ばみや前立て部分のシミもキレイに除去出来ました。

DCF_0335.jpg
それよりも何よりも、以前よりふんわりフワフワになりました。
ホント心地良いです。


すべての作業が終了し、お客様にご連絡を取りお渡しです。

クリーニング処理の説明をしながら確認して頂きます。

すると・・・「ホント、キレイになってる・・・涙出そう」っておっしゃって頂けて。
そんな事言われた事ないものですから、僕もドギマギしてしまいます。

「ふんわり感」にもご満足頂けたみたいですし。
頑張った甲斐がありました。


ダウンジャケットの黄ばみ、諦めていませんか?
きちんとクリーニングすれば、また着用出来る状態に戻せますよ。
ご家庭でのお洗濯では絶対に無理です。

しっかりと汚れを落とす事で、羽毛もほぐれやすくなりふんわりフワフワに。
暖かさも蘇ります。

お困りの方は、お気軽にご相談を。

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ダウンコートの黄ばみ処理 その1

2009-01-21

Tag :

「何店かクリーニング屋さんに持っていたんですけど・・・全部断られてしまって・・・ネットで調べて来ました」
と、ダウンコートを持ち込まれたお客様。

お友達にお貸ししていたのですが、そのお友達がどこに収納したのか忘れてしまったらしくて。
で、見つかったのですが・・・長期間放置されていたおかげで全体的に黄ばんでいたり。
という事で、クリーニング店に依頼されたそうなのですが・・・汚れも落ちずに戻ってきたそうです。

それから、あちこちのクリーニング屋さんを捜し歩いたそうですが全て断られたとか。

ダウンアイテムは「クリーニングしない方が良い」と言われる事もありますが、決してそうではないと思います。
適切に処理をすれば風合いも損なうことなく洗いあげる事が出来ますよ。


お預かりしたダウンコートです。
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衿や袖口もそうですが、全体的にも黄ばんでいるようです。
クリーニングに出されたという事ですが・・・。

まずドライクリーニング処理をしました。
DCF_0328_20090121215220.jpg
DCF_0329.jpg
ドライクリーニング処理だけですが、結構黄ばみも落ちています。
やっぱり以前にご利用されたクリーニング店でのドライクリーニングの品質が悪かったのでは・・・。

これから水洗い~漂白処理に入ります。

ちょっと長くなったので次回に。


今日の「相棒」、捜一の伊丹さん泣かせました。
で、「キイナ」に続くこの流れ・・・良い感じです。

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しみ抜き実演

2009-01-20

Tag :

先日の日曜日は「しみぬき屋」の出店日。

ひょんな事からテレビ大阪さんの取材を受ける事になりまして・・・。
(『しみぬき屋-スタッフブログ』や、『クリーニング・しみ抜きに一生懸命 こだわり店長BLOG』内の記事「テレビ取材記&新年会♪」に詳しく書いて頂いています)

テレビ大阪と言えば、土曜日の朝「ペンギンの問題」~「ケロロ軍曹」と良い子のみんなに憩いのひと時を提供してくれているテレビ局ですね。

フリマの取材に来ていた所、「面白い事をやっている連中がいる」っていう感じで「しみぬき屋」に来られたようです。

「フリマで買った衣料品のシミをしみ抜きしている所を撮影したい」っていう感じで。

で、誰が行く?っていう話になりまして・・・。
僕がしみ抜きをする事になりました。

撮影の段取りも「このシミをしみ抜きしてもらいますので」と言うだけで、いたってシンプル。
撮影中(しみ抜き中)にペラペラ喋ってたんですけど・・・大丈夫だったんでしょうか。

カットされていなければ、テレビ大阪さんで今週の土曜日(24日)の午後4時55分~5時15分に放送されるそうです。
もしお時間があれば見て下さいね。


今回のリポーターされた方もそうですが、感動というか反応を示してくれるのは「油性処理」に多いような気がします。
色が濃く付いていると落ちにくいと思われているのかどうかは分かりませんが。
油性処理用のガン(溶剤を噴射する機材)で処理し、シミが動いてくれると見ている依頼者の方は「おおぉぉ~スゴイ!」と良い反応をしてくれます。

でも・・・全部落ち切れば良いんですけど、残っちゃうと厄介なんですけどね。
短時間でのしみ抜き処理なので余計に難しいです。

薄~く残った微粒子や色素、はたまた化学変化させてしまった物質など・・・。
その先には手ごわい相手が待ち望んでいます。
一筋縄ではいかないような相手ばかり・・・。

繊維・染色とも相談しながら処理していかなければいけませんし。
シミの状態も、微妙な変化にもなってきます。
僕達はその苦労を見てもらえればなぁって思うんですけどね・・・。
(派手では無い分、見応えもないのかも知れませんけど)

見て楽しんでもらうって事はなかなか難しいものです。
キレイにシミを全て除去出来れば良い事なんですけど・・・。

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ナイロン

2009-01-18

Tag :

ナイロンを発明されたウォーレス・カロザース博士って公式発表される2年前に自ら命を絶たれていたんですね。
有名なお話なのでしょうけど・・・僕は最近知りました。

詳しくはこちら。「ウォーレス・カロザース

大分とデリケートな方だったようです。
悪い事が重なってしまったんでしょうね。

「石炭と水と空気といった,ありふれた素材が原料で,鋼鉄のように強く,クモの糸のように細く,しかもどんな天然繊維よりしなやかで美しい光沢を持っています」
デュポン社のスタイン副社長は,新製品「ナイロン」をこう表現し発表したそうです。

当時は夢のような繊維だったんでしょうね。

ナイロンと言えば、合成繊維といえどもポリエステルと違い染色性も良く発色性も豊か。
(ポリエステルは染料を閉じ込めてしまいますからね・・・どうしてもくすんだ色になってしまいます)
それに合成繊維なのに吸湿性があるという。
その為に、洗濯(クリーニング)の際に色落ち(移染)が起こる危険性が高いです。
水洗いによるシワも入りやすいですしね。

僕達クリーニング業者は要注意の素材になります。
昨今では、ダウンジャケット等の冬物衣料品のアウター素材に頻繁に使われていたりしますし。
デリケートな素材という事で、その特性を見極めメンテナンスをしていかなければいけないと思います。

人々が待ち望んでいた繊維。
その思いを・・・というのは大げさかも知れませんけど、感じながらクリーニングをさせて頂きたいですね。


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ドレスシャツのクリーニング-「LUIGI BORRELLI(ルイジ・ボレッリ)」

2009-01-15

Tag :

ルイジ・ボレッリのドレスシャツです。
油性処理をした後、手洗い(漂白処理)をしました。
ルイジ・ボレッリ クリーニング 水洗い_01
水洗い後の画像

一晩自然乾燥した後、手アイロンで仕上げます。
(身頃は糊なし、襟・カフスは薄糊を付けています)

糊なしでここまでハリが出るのは、やはり生地の特性でしょうか。
普通の綿素材のシャツでは糊なしでこんなに奇麗に仕上がりませんしハリも出ません。

アイロン仕上げはかなり難しいアイテムです。
シワを付けずに仕上げるには結構手間がかかります。

ルイジ・ボレッリ クリーニング 水洗い_02
画像では見えませんが、肩ヨークのギャザーもしっかりと残しています。

「シャツは着ると、どうせシワになるから衿・カフスだけキレイにしておけば良い」と言われる方もいらっしゃるかと思います。
でも、シワのないシャツに袖を通す心地よさってやっぱり良いものですよ。
その瞬間の心地良さを味わいたいが為にキチンとしたアイロン仕上げを依頼をするのも極上のこだわりではないでしょうか。
当店では、ご自分でのアイロンがけでは出来ない部分にまでこだわってアイロンがけをしています。

特別な日に着用されるドレスシャツなどにいかがでしょうか?

しかし・・・タタミとなるとホントたたみにくいシャツです・・・。
ルイジ・ボレッリ クリーニング 水洗い_03


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水洗いのリスクについて

2009-01-14

Tag :


当店は可能な衣類であれば全て「水洗い(Wクリーニングを含む)」をさせて頂いています。

水洗いのリスクが大きいと思われる衣類の場合でも、お客様のご了承を頂けるのであれば水洗い(ウエットクリーニング)をさせて頂きます。

その際に、水洗いに対するリスクの説明をさせて頂くのですが・・・。
その際に、少々大げさに言ってしまっているかも知れません。

お客様の中には「すごく変化するの?だったら止める」って言われる方もいらっしゃいます。
(僕の説明不足です・・・スミマセン)
ウール素材のフェルト化のような収縮(縮み)や、まだら模様になるような色落ちっていう極端な変化ではありませんので・・・。

実際はそれほど起こりませんよ。
(商品に問題がある場合は別ですが)

「収縮」の場合は、ほとんどが仕上げで修正出来ますし。
と言いますか、修正出来るように丁寧に扱わせて頂いていますので当然なんですけど。
(レーヨン、キュプラといった再生繊維の場合は、その繊維の性質上若干収縮する場合があります)

「色落ち」も、それを見越して極力安全な方法で洗うようにしています。

一番微妙なのが「風合い」ですね。

「風合い」は個人の主観的な部分が大きいように思いますし。
水洗いで変化してしまう一番大きいな要因です。
この点はご理解しておいて頂かないといけません。

水に浸けてしまうと、ほとんどの衣料品は影響を受けてしまいます。
形態変化や風合い変化の起こるリスクは高くなります。

当店ではそのリスクを出来る限り最小限に留めて水洗いをさせて頂いています。
お客様に安心して頂けるように、安全かつ丁寧な水洗いをさせて頂いています。
ただ・・・「新品の状態」に近づける事は出来ても同じ状態にするには難しいんです。
その点をご理解して頂ければ幸いです。
(もし「新品の状態を維持したい」のであれば、着用せずに湿度等の管理の行き届いた場所で保管しておいて頂くしかありません・・・)

安全に水洗いをさせて頂いていますので、安心してご利用下さいね。

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スーツの水洗い(ウエットクリーニング)-「Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)」

2009-01-09

Tag :

Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)のスーツをお預かりしました。

何度かお預かり(ドライクリーニング処理)させて頂いていたのですが、大分と汗汚れの影響が見え始めていましたので特殊水洗い(ウエットクリーニング)をさせて頂きました。

エルメネジルド ゼニア 水洗い後
ドライクリーニング処理をした後、特殊水洗い(ウエットクリーニング)を。

DCF_0315.jpg
DCF_0323.jpg

デリケートな素材ですが、寸法変化の方はほとんど問題ありません。
丁寧な処理をすれば、水洗いでも問題なく洗いあがります。
(裏地に使用されているキュプラは若干収縮してしまいますが・・・)

仕上げは、いつものように手アイロンによる完全手仕上げで立体的に仕上げていきます。
エルメネジルド ゼニア プレス後
風合いも良くなり、スッキリとしました。
僕はバキュームを使用していないので、より自然な風合いに仕上がると思いますよ。


テキスタイルメーカー側が直接作られている製品と、そのテキスタイルメーカーが生地を卸して仕立て屋さんが作られている製品とでは生地の挙動が違うように感じられます。
(仕立て屋さんの生地の方が寸法変化が大きいような気が・・・)

地のしの方法などによるものでしょうか。

シャツ生地でも、仕立て屋さんが言われるには「水に浸けると縮む」と言われますが。
僕が知る限りではヨーロッパ有名ブランドの場合でも、ほとんど変わらないと思います。
(キチンとアイロンがけ(プレス)をしなければいけませんが)

ただ、仕立て屋さんでお仕立てされた衣類を水洗い(ウエットクリーニング)する際は気を付けないといけないような気がしますけどね。

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目分量

2009-01-08

糊の効き具合は気候によって変化するように思うので、その都度分量を変えています。

で、糊剤を計量器に乗せて測るんですけど。
(糊付けの工程は、当店では洗い場での最後の工程です)
糊剤の分量だけは何故だか目分量で計量器に乗せてしまいます。

DCF_0309_20090108131010.jpg
この画像を撮った火曜日は糊付けが2度あったのですけど、2度とも一回でピッタリ!
(まぁ、アナログですので若干の誤差はあるんですけどね・・・)

こんな時は、一人で悦に入っています。(フフッ)

ピッタリと合わない時は、1mほど先に置いてある糊剤の袋まで行ったり来たり。
我ながら「非効率な事をしているなぁ」と思いながらも何故だか止められません。

無駄な事をするのもたまには良いかと・・・しょっちゅうかも知れませんが。

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フェイクスウェードとドライクリーニング

2009-01-07

Tag :

早いもので、新年明けてからもうすでに7日経つんですね。
先週の今頃は紅白見ながらのんびり過ごしていたのに・・・。
お正月休みもあっけなく過ぎ去って行ってしまいました。

・・・ただ、休みボケの日常だけを残して・・・(食生活が戻らない)。


さて、去年の暮れにご来店していただいたお客様です。
オフホワイトのフェイクスウェードのコートお持ちになられました。
「衿・袖口の汚れが気になるので、なんとかなりませんか?」という事で。

拝見すると、襟・袖口部分が黒ずんでいます。
さらに全体も何だかくすんでいるような・・・。
(画像は取り忘れました・・・スミマセン)

「水洗い×」表示でしたが、ドライクリーニングの後水洗いをさせていただく事を了承して頂いてお預かりしました。
(水洗いする方がよりスッキリしますしね)

フェイクスウェード(人工皮革スウェード)は汚れを吸着しやすい性質を持っているようです。
というのも、起毛させている上に合成繊維(ポリウレタン・ポリエステル)で作られているので、静電気を発生させやすくなっているようです。

「人工皮革と合成皮革の違い」はこちら

汚れを吸着しやすいという事は、ドライクリーニングでの「逆汚染(汚れの再付着)」の可能性も高いという事です。
お色はオフホワイトですので・・・溶剤管理が悪いと如実に現れます。

その点、当店は溶剤管理にも気を使っていますので安心してご利用して頂けますよ。

で、そのフェイクスウェードコートをドライクリーニングすると・・・結構くすみも取れて黒ずみもマシになりました。
(画像が無いもので・・・何とも言えませんが)

その後、特殊水洗い(ウエットクリーニング)をさせて頂いてスッキリと。

衿・袖口の黒ずみは完全とは言えませんが、かなり改善されました。

お客様にお渡しすると、「キレイになってる」と喜んで頂けてホッと。
と同時に「衣替えの時期にクリーニングに出してたけど・・・キレイにならなかったんです」とも。
「なんか黒ずんで来ているような気もしてましたから・・・」と。

僕自身は、もしかすると「あまりクリーニングされていないのかな」って思っていましたが・・・。

とすると、そのお店のドライクリーニングの品質が悪かったのでは?

たとえ溶剤がいくらキレイでも、「衣類を必要以上に詰め込んで」洗ったり、「必要な洗浄時間よりも短く」洗ったりすると逆にその汚れが衣類に再付着してしまう事につながります。
さらに、ドライクリーニングの洗剤(ドライソープ)が規定量入っていないと同じように再付着させてしまいます。
(今回のフェイクスウェードは逆汚染(汚れの再付着)しやすい素材ですからね)

溶剤をキレイにするのは機械での管理でも可能です。
でも、それ以外の要素となると・・・人為的な手間暇かけた仕事が必要となってくるんです。

ドライクリーニング処理した衣類が黒ずんだり、嫌な臭いをさせていませんか?
キチンとした溶剤で洗っていると決してそんな事は起こりませんよ。

キレイな溶剤で適切に洗うという事は、クリーニング業者として当たり前の事だと思うのですが・・・なかなかそうではないようです。
消費者の方がお店選びの際に判断しやすいように、指標となるモノを作る事が出来れば。

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良い手帳を作りたいなぁ

2009-01-02

明けましておめでとうございます。

今朝の朝日新聞別刷り「学ぶ楽しさ」に『文豪ノートは美しい?』っていう特集がありました。
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ここまでとは言いませんが、良い手帳を作りたいなぁとシミジミ。
(絵とか書けるセンスがあれば・・・)

でも、今年もなんやかんやと他愛のない事を含め書き留めて行こうと思います。
思い浮かんだ事はすぐ忘れてしまう人間ですので・・・。
憧れは「インディジョーンズの手帳」です。
(画像は見つけているんですけど・・・「使って良いんだかぁどうなんだかぁ」-小枝所長風に-)


しかし、今日は寒かったです。
近所の神社に初詣に行ったのですが、ホント寒かった。
寒さのせいか、参拝客は例年よりも少なかったです。

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今年もよろしくお願い致します。

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よーこそ

ようこそお越し下さいました。
今回の記事だけではなく、他の記事も見てもらえると嬉しいです。
一生懸命書いていますので・・・。


オススメ記事

【 はじめまして 】

【 ドライクリーニングって 】

【 水洗いのリスクについて 】

他にも、まだまだお伝えしたい事があります。
ぜひ色々とご覧になって下さい!

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