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衣類が縮むって事

2007-03-16

Tag :

衣類が縮むってどういう仕組みなのかな?って思います。

「洗濯して縮んじゃった・・・」って事がやっぱり多いですよね。
後は乾燥機で縮んだとか。
となると、家庭での縮む原因って「水」と「熱」の影響が大きいという事でしょうか。

なので、今回は水の影響を考えてみました。

一般的に「繊維が縮む」という現象は「繊維の長さが縮んで太さが増す」事だと思います。
繊維が水分を含むことによって分子構造が乱れて太さ方向に膨潤してしまう。
(水分を吸収する繊維に限ります。)
そして、その状態のまま水分が無くなる(乾く)と「縮んだ」という事になります。

でも繊維だけを見ると、この現象だともう一度水分を与えて伸ばしてあげれば繊維自体の長さは戻ると思います。
ただ、これが織(編)組織として生地の状態となると縮みが生じてくるんです。

組織の構造を崩さずにそのまま縮んで(膨らんで)くれれば上記のように元に戻ると思うのですが・・・。

繊維の特性(撚り(ねじれ)がなかったり、吸水性が激しかったり)があったり、織(編)組織が移動しやすい構造だったりすると水分の影響を受けて組織の構造が乱れ元に戻らなくなってしまいます。
(毛繊維特有の「フェルト化収縮」のように水分と揉み作用によって糸がからまりあう収縮もありますが。)

また、歪みを強制的に修正した(引張を加えて整えた)生地を使用した場合、水分の影響を受けると元の状態に戻りますので当然組織が崩れ縮みます。
(アンダーウエアなどで斜めにねじれてしまう状態。)

そして、それらは洗濯の際の「揉み・叩き作用」によって収縮は激しくなります。

組織の構造さえ崩れていなければ、キチンとアイロンで伸ばして(水分や温度、引張などを与えて)あげれば戻るモノもたくさんあると思います。
でも、構造が崩れてしまうと・・・元に戻せません。

やはり、素材に合った適切な方法で洗濯する事が1番大事だと思います。
それが僕達クリーニング店の洗いと、ご家庭での洗いの違いだとも考えています。
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